堀内 聡介

哲学コラムニスト

哲学カフェ主宰歴10年以上。元IT企業勤務の経験を活かし、抽象的な哲学概念を日常の意思決定やテクノロジーに結びつける解説を執筆します。

哲学概念コラム

哲学カフェを10年以上主宰。元IT企業勤務。テクノロジーと哲学の交差点を探求。

堀内 聡介の記事 (6)

哲学概念

パノプティコンは、18世紀末にイギリスの功利主義者ジェレミ・ベンサムが構想した、一望監視施設としての監獄建築である。1791年に詳細が刊行され、中央の監視塔から放射状の独房を見渡せるこの仕組みは、ギリシャ語で「すべてを見る」に由来する名のとおり、

哲学概念

定言命法は、カントが『道徳形而上学の基礎づけ』や『実践理性批判』で道徳の中心に据えた、無条件の命令である。仮言命法が「もしXしたいならYせよ」という条件付きの指示にとどまるのに対し、定言命法は「~せよ」と、目的に左右されずに行為を求めます。

哲学概念

『愛』は日本語では一語ですが、古代ギリシャ語ではエロス、フィリア、アガペー、そしてストルゲーに分けて捉えられてきました。哲学カフェを主宰していると、参加者から「恋人への愛と親友への愛は同じ愛なのか」と問われ、うまく言葉にできず詰まることがあります。その違いをほどく鍵は、古代ギリシャの語彙にありました。

哲学概念

美学とは、「美とは何か」と「なぜ人は美しいと感じるのか」を問う哲学の一分野であり、学問として確立したのは1750年と意外に新しい。だが、美をめぐる問いそのものは古代ギリシャから約2500年も続いてきたので、私たちが抱きがちな「美学は昔からある芸術論だ」という印象は、ここで少しほどけます。

哲学概念

三段論法とは、アリストテレスが古代ギリシャで体系化した、二つの前提から一つの結論を導く推論の型です。哲学カフェで参加者の主張を聞いていると、形はきれいに三段論法なのに、「その大前提は本当にいつも成り立つのか」で崩れる場面が驚くほど多く見られます。

哲学概念

論理的誤謬は、もっともらしく見えるのに推論のどこかが飛んでいる考え方であり、詭弁はそれを意図的に使って相手を言いくるめる論法である。会議やSNSで「なんとなく言い負かされたのに、どこがおかしいのか言葉にできない」と感じるのは、その型に名前がないまま押し切られてしまうからだ。