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哲学入門

朝、SNSの炎上投稿を見て、筆者も思わず指が動きかけたことがあります。ただ、その1分前に「その怒りの前提は何か」「根拠はどこにあるのか」と自分に問い返すだけで、見えてくる景色は驚くほど変わりました。

哲学入門

「哲学的に考える」と「論理的に考える」は同じではありませんし、そこに「批判的に考える」まで重ねると、日常の判断はぐっと精密になります。哲学的思考はそもそも何を問うべきかを掘り下げ、論理的思考は結論と根拠を筋道立て、批判的思考は前提や情報の妥当性を点検する営みです。

哲学入門

線路脇のレバーに手をかけると、まっすぐ進めば5人、切り替えれば1人が死ぬ。そんなトロッコ問題の場面に立たされたとき、あなたは反射的にレバーを引くでしょうか。それとも、手を出さないという選択にとどまるでしょうか。

思考実験

暴走するトロッコの進路を変えて1人を犠牲にし、5人を救うべきか。企業研修や大学の導入授業でこの問いに挙手を促すと、レバーを引くSwitchでは手が上がっても、1人を突き落とすFootbridgeに移ると教室が急に静まり、迷いが空気として見えてきます。

思考実験

テセウスの船は、部品を少しずつ交換していった船が、時間をへてもなお同じ船なのかを問う、通時的同一性の思考実験です。ここではまず、まったく同一の一つのものを指す数的同一性と、性質や見た目が似ていることを指す質的同一性を分けて、論点の混同を避けます。

思考実験

取調室で、相手と切り離されたまま「黙秘するか、自白するか」を選ぶとしたら、あなたならどうしますか。筆者はこの問いを最初に置くと、読者が「なぜ互いに自白が選ばれやすいのか」を自分の言葉で言い換えられるようになると感じています。

思考実験

哲学的ゾンビとは、外見も行動も脳の物理状態も私たちと同じなのに、主観的経験、つまりクオリアをまったくもたないと仮定される思考実験です。友人が足の小指をぶつけて「痛い!」と叫んでも、その痛みそのものはあなたには届かない。

思考実験

もし明日、あなたの“完全コピー”が何事もなくオフィスに現れたら、その人はあなた本人でしょうか。スワンプマンは、この直観を一気に鋭くする思考実験です。1987年にドナルド・デイヴィッドソン(Donald Davidson、1917–2003)が提示した原典では、沼のそばで本人が死に、

思考実験

病院で2人の患者が移植を待っています。そこへ中央の抽選システムが、健康な1人を無作為に選んで臓器を提供させれば、もっと多くの命を救える社会を想像してみてください。あなたはそれを是としますか、それとも拒みますか。

思考実験

VRゴーグルを外した瞬間、さっきまで本気でいた場所からこちら側へ戻ってきたような感覚が走ることがあります。筆者は2015年に青と黒/白と金のドレス錯視を見たときにも、同じ「見えている世界は思ったほど自明ではない」という驚きを覚えました。

思考実験

白黒だけの部屋から一歩外に出たマリーが、はじめて夕焼けの赤に触れる瞬間を想像してみてください。窓辺に広がる橙と深い紅は、波長や視覚野の情報処理を知り尽くしていても、それだけでは届かない何かを突きつけてくるように見えます。マリーの部屋は、メアリーの部屋とも呼ばれます。

思想家

神は死んだは、挑発的な名言として切り取るだけでは見えてこない言葉です。近代ヨーロッパでキリスト教的な価値の土台が効力を失ったとき、人はニヒリズムに傾き、そこで生まれるルサンチマンが価値判断をゆがめる――ニーチェはその先に、支配者ではなく自己を乗り越えて価値を創る超人と、