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弁証法とは?ヘーゲルの止揚と正反合の違い
筆者が主宰する哲学カフェでは、弁証法の話になるたびに「要するに対立意見の折衷ですよね」という反応が繰り返し出ます。けれども、弁証法はもともと古代ギリシアの対話術を指す言葉で、ヘーゲルにおいては矛盾と否定を通じて概念や歴史が自己展開する論理へと組み替えられました。
ポストモダンとは?脱構築・相対主義・ポスト構造主義の違い
SNSのタイムラインで同じニュースに正反対の解釈が並び、世界の地面に細い亀裂ではなく、見ているこちらの足元まで割れていくような感覚を覚えることがあります。ポストモダンとは、そうした「意見の多さ」そのものより、何を根拠に正しいとみなすのかという土台がずれていく事態を捉えようとした、
現象学とは?フッサールの志向性・エポケー入門
机の上のコップを見たとき、私たちはふつう「そこにある物」を見ているつもりになります。けれど現象学が立ち止まるのは、そのコップがいまどんな角度で、どんな手触りの予感とともに、どんな意味を帯びてあなたに現れているかという一点です。よければ、いま目に入っているコップを10秒観察してみてください。
相対主義と絶対主義の違い|倫理・認識論の入門
SNSのタイムラインを眺めていると、価値観は人それぞれという投稿のすぐ隣に、普遍的人権は譲れないという主張が流れてきます。当サイトには現時点で関連記事がまだ存在しないため、内部リンクは付与できません。
唯物論と観念論の違い|哲学史と現代論争まで
赤いリンゴを見た瞬間を想像してみてください。そこにあるのは、脳に届く光の刺激なのか、それともまず「赤さ」や「見えていること」そのものなのか――唯物論と観念論の違いは、この身近な体験から入ると急にほどけます。
生命倫理とは?医療倫理との違いと4原則
生命倫理は、生命科学や保健医療をめぐる「何が許され、何を守るべきか」を考える広い学際分野です。医療者の行為規範に重心を置く医療倫理、個別症例の判断を扱う臨床倫理、被験者保護を軸にする研究倫理とは重なりつつも、射程はそれより広く、制度や社会の設計まで視野に入ります。
環境倫理学とは?自然の権利と持続可能性
環境倫理学は、人間と自然環境の関係を倫理的に問い直す応用倫理学の一分野で、独立した学問領域としては1970年代に発展してきました。たとえば都市再開発で駅前の大木を伐る計画が持ち上がったとき、景観、利便性、生態系、地域の記憶のうち、何を根拠に是非を判断しますか。
ピーター・シンガーの動物倫理|権利・福祉・功利主義
スーパーで卵を手に取るとき、少し高いケージフリーを選ぶべきか迷う。化粧品を買う場面でも、クルエルティフリーの表示をどこまで重く見るべきか、立ち止まることがあります。
ロールズの正義論とは?原初状態と二原理を解説
あなたがどの家庭に生まれるか分からないとしたら、どんな税や教育制度を選ぶか。ジョン・ロールズの正義論(1971)は、この問いを入口に、功利主義に代わる「公正としての正義」を掲げて、社会制度のルールをどう設計すべきかを考え抜いた理論です。
自由意志と決定論とは?基本概念と立場比較
朝食でパンにするかご飯にするか迷う一瞬や、SNSの投稿にカッとなって指が動きかける瞬間には、自分で選んでいるという感覚がたしかにあります。けれど哲学と脳科学の議論に入ると、その感覚はそのまま理論にはなりません。自由意志、決定論、運命論は似て見えて別の概念であり、ここを取り違えると論争全体の地図を見失います。
功利主義 vs 義務論|違い・代表思想家・事例
功利主義は「結果としてどれだけ幸福や効用を増やせるか」で判断する立場、義務論は「何をしてよいかを原理や義務に照らして判断する」立場です。筆者の研修での経験では、同じ参加者でもレバー型では多数救済に傾き、歩道橋型ではためらう場面が相対的に多いと感じています。
徳倫理学とは?アリストテレスの幸福論を解説
SNSで誰かの投稿に腹が立ったとき、思ったまま言い返すのが「正直さ」なのか、それとも一呼吸おく「節制」こそが要るのか。職場で不正を見つけた場面でも、告発に踏み出すのは「勇気」なのか、まだ事実関係を確かめる「慎重さ」が先なのかと、私たちはしばしば迷います。